6R-AL1 2004.11.20 |
種類 | |
メモ |
白黒TV垂直偏向(発振・出力)用の非対称双3極複合MT管。日立1961年。トランス付き6.3Vとトランスレス600mAに対応。12G-B3と組合わせて14kVまでの高圧パルスに対応。 出力部の電極構造ですが,プレート厚み(PK間)は6/10DE7よりもやや薄く6CS7(μ15.5)と同じ寸法になっています。プレート縦横寸法は6CS7(8mmX20mm,フィンは6mmX20mm2枚)がよりも大きく6/10DE7(12mmX25mm,フィンは7mmX25mm2枚)と同じです。最大プレート損失は6/10DE7系(7W)に対し8Wです。ヒータ電流は6CS7(電圧部は12AU7片ユニット相当なので,出力部は6.3V,0.45A)から(6.3V,0.71A,電圧部は0.15A程度)と約1.5倍で,パービアンスが50%UPしています。このため,ゼロ・バイアス電流が1.5倍になった他,gmが1.5倍,rpが1/1.5倍程度に改善されました。この特性は,先に開発された中μ系の単管6/9R-A6と比較すると,μはほぼ同じですがgmがやや低く,また最大定格も概ね20%低くなっています。また,出力部のユニットは同時期に東芝により単独管化され,最大定格を概ね20%UPした6/9R-A9(μ15)が発表されました。 (モデル)東芝,NEC(新日電),日立,双葉のサンプルがあります。東芝は出力部プレートのかしめが4点で,6R-A9(8点)と比べるとラフな作りである。NEC(新日電)は8点となっている。G1フィンの無いモデル(NEC)もあります。 (その後)日立の他,この球はNEC(1961),東芝(1961),双葉など各社で一斉に生産され,特に9V管は国産TVには最も多く使われました。松下だけは1968年保守市場を狙って他社の球を作り始め9R-AL1も生産しました。今日では多量のストックが市場に姿を現すことはありませんが,この球はTV以外に用途がないため,ときどき店先に埋もれているのを見かけます。オーディオに流用するには,他の中μ管と同様に高圧をかけないと出力はとれません。 |
サンプル |
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